赤川次郎さんの『窓からの眺め』を読みました。
高級住宅地の中でも特別広い敷地にたたずむ1軒の洋館。
そこには屋根裏部屋があったが、窓は1つだけ。
しかも、窓から外を眺めても、誰も見えないようになっていた。
吉川一徳は海運業の会社で働くサラリーマン。
大阪出張からの帰りに車を走らせていたら、眠気に襲われて単独事故を起こしてしまった。
そこに駆けつけてくれたのは、大きなバイクに乗った女性。
女性は、車の修理を手配してくれただけでなく、倒産の危機にあった会社をたてなおし、吉川が抱えていたサラ金の返済まで肩代わりしてくれた。
タイトルを見て、勝手に私の苦手なホラーの要素が入った作品なのかなぁと思っていましたが、読んでみると普通の作品。
複数のグループが交互に出てきて、話が展開されていくのですが、それがどう繋がるのかというところに、趣向が凝らされています。
プロローグに出てきた洋館に、集まるというところまでは予想がついたのですが、もう1段深い理由が隠されていて、思わずため息が出るほどでした。
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