赤川次郎『夢みる妹たち』

赤川次郎さんの『夢みる妹たち』を読みました。

 

 

門井貞男の娘・舞が、電車で1時間半かかる私立幼稚園に合格したのをきっかけに、妻の涼子と舞は、幼稚園近くのマンションに暮らすことになった。
時を同じくして、涼子の妹の美雪と由香が受験のために上京してきて、貞男と一緒に暮らすことになる。
舞は幼稚園の体験入園で、さっそく松代エリという友人を作るが、エリの母親は事故で亡くなっていた。

子供とも大人とも言えない少女をヒロインに据えて、少女の成長を描くのは、赤川次郎さんの十八番ですが、この作品に関して言えば、ヒロインは大人たちが知らぬ間に成長していて、むしろヒロインに合わせて大人たちが成長しなければならないという作品になっています。

中盤までは、何とも不安定な感じ。
何かのきっかけで、事態が大きく変化しそうな危うさを感じますが、ヤジロベエのように、なんとかバランスをとりながら話が進んでいきます。
そして、そのバランスが崩れたとき、ヒロインの成長の大きさに衝撃を受けることになります。

赤川次郎さんらしく、でも、ちょっと違ったスパイスのきいた作品になっています。

 

 

 

 

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