【読書】赤川次郎『涙のような雨が降る』
ケンカで相手を怪我させて、少年院に入ったことのある少女・尾崎由美は、大金持ちの実業家・風祭信代の孫・中川歩美として、風祭家で生活を送ることになる。風祭家の周囲には、風祭家のスキャンダルを狙うフリーライターの栗山愛子や、信代の遺産を狙い、歩美を風祭家に送り込んだ親戚たちの姿が…学校では、演劇部のヒロインが、教師と駆け落ちしてしまうなど、由美の周りで、様々な人の思惑が交錯する。それらを仲裁していくことで、ひっそりと生きていくはずだった由美は、周囲から一目を置かれる存在になってしまう。