【読書】赤川次郎『マドモアゼル、月光に消ゆ』
南条麗子とケンの娘・幸子の小学校の修学旅行の行き先を、父母会長である麗子が決めることになった。いつもなら、軽井沢や箱根に行くのだが、麗子の母・華代の思惑で、今年は「ドイツ旅行一週間」になってしまった。しかも、華代が主たる父兄のもとに「ドイツ行きに反対のお宅があるんですって!」と電話をかけまくったものだから、父母会では満場一致で採択されることに…こうして決行されたドイツへの修学旅行には、幸子の付き添いとして、麗子、ケン、華代、麗子の双子の妹・美知、美知の部下・大岡、お手伝いの春子。つまり、仕事で忙しい華代の夫以外の南条家の人々全員が、参加することになったのである。