読了

├ 横山秀夫

【読書】横山秀夫『ルパンの消息』

その時効待った!15年前の女教師殺し全面解決。三億円事件の時効が成立した日の夜、高校の英語教師が校舎の屋上から転落死した。屋上に遺書があったことから自殺として処理されたが、15年後、自殺ではなく他殺だったというタレコミがあった。しかし、殺人であった場合でも、明日いっぱいで時効が成立する。警察官たちの長くて短い24時間がはじまる。
├ 下村敦史

【読書】下村敦史『白医』

「あなたがしぶとく生きていたらいい加減迷惑なの!」終末期の患者に緩和ケアをおこなうホスピス天心病院の医師・神崎秀輝は、病室のドア越しに患者の妻が罵倒しているのを耳にした。安楽死を依頼された神崎は塩化カリウムを注射して患者を死なせ、嘱託殺人の罪で法廷に立つことになった。
├ 柚月裕子

【読書】柚月裕子『検事の信義』

被告はなぜ嘘を吐くのか?道塚昌平は、ランクⅢの認知症を患う母・須恵の首を絞めて殺害した。徒歩で逃走した道塚は、遺体発見から2時間後に5km離れた場所で発見された。一件記録を読んだ検事の佐方貞人は、成年男性であれば2時間あれば9kmくらい離れた場所まで逃走できたはずだと違和感を感じる。
├ 石持浅海

【読書】石持浅海『君が護りたい人は』

「奥津さんと結婚することは、歩夏ちゃんにとって人生をあきらめたと同じ意味だと思います。歩夏ちゃんから奥津さんを引き離さなければ」トレッキング仲間の歩夏の両親が富士登山の最中に亡くなったのは、歩夏が中学2年生の時だった。以来、歩夏の両親に富士登山を勧めた奥津は歩夏の未成年後見人として、大学を卒業するまで支援し続けた。その関係が愛情に発展し、20歳違いの新郎新婦が誕生することになったが、歩夏と同年齢の三原は納得できずにいた。
├ 伊坂幸太郎

【読書】伊坂幸太郎『死神の精度』

彼は人の死を見定めるためにわざわざ出向いてくる。死神は対象者を7日間調査し、「死」を実行するのに適しているかどうかを判断する。死神が「可」と判断すれば対象者は調査開始から8日目に死に、「見送り」と判断すれば寿命をまっとうできる。その判断は死神に委ねられており、ときに適当なものだったりする。
└ 中山七里

【読書】中山七里『能面検事の奮迅』

能面検事、特捜部を調査する――。学校法人への国有地払い下げにおける贈収賄疑惑を調査していた大阪地検特捜部の検事に、証拠物件の改竄疑惑が持ち上がる。すぐさま大阪地検に最高検察庁の検事らが乗り込んできたが、大阪地検の"能面検事"こと不破俊太郎も事務官の惣領美晴とともにこれに加わって、身内の検事の証拠改竄疑惑の調査を行うことになる。
▼著者 マ行

【読書】[オススメ]村山由佳『PRIZE ―プライズ―』

どうしても、直木賞が欲しいベストセラー作家の天羽カインは、直木賞の最終候補に残るも、受賞には手が届かないでいた。3度目の選考漏れを経験したあと、編集者の緒沢千紘と徹底的に新作のブラッシュアップを行う。過去一の出来になった作品は、4度目の直木賞最終候補に選ばれるが…
├ 藤崎翔

【読書】藤崎翔『読心刑事・神尾瑠美』

「正解は…ダラララララララララララ…バン!」刑事の花形捜査一課に配属された根津優吾は早速殺人現場に臨場するが、先輩刑事たちから緊張感が伝わってこない。特に、神尾瑠美は現場をうろついているだけ。さらに、昼になると、昼食をかけた犯人当てゲームがはじまった。神尾は人の心を読むことができて、犯人も証拠品の在処も簡単にわかるのだった。
├ 一色さゆり

【読書】[オススメ]一色さゆり『ジャポニスム謎調査 新聞社文化部旅するコンビ』

日陽新聞文化部のパッとしない記者・山田文明は、傍若無人、自由奔放な後輩・雨柳円花と組んで、日本の土着文化を紹介する連載を担当することになる。ハチャメチャな円花と行動を共にしているうちに、円花に惹かれてしまう山田。一方、発行部数が落ち込む一方の日陽新聞は、デジタルコンテンツを得意とするUuRLに買収されるとの噂が流れる。
└ 近藤史恵

【読書】近藤史恵『間の悪いスフレ』

シェフ2人、ソムリエ1人、ギャルソン1人で営業する〈ビストロ・パ・マル〉。少しクセのある人間だが、シェフとしては1流の三舟が創り出す料理に、今日も客たちが舌鼓を打つ。そんな〈ビストロ・パ・マル〉にも、コロナ禍の波が訪れる。さらに、コロナ禍が一段落したと思ったら、ウクライナ危機と円安の影響で、仕入れ価格が上昇してしまう。
├ 横山秀夫

【読書】横山秀夫『震度0』

阪神淡路大震災発生前夜、被災地から600km離れたN県警察本部の警務課長・不破が失踪した。不破は自ら行方をくらませたのか、それとも何者かによって拉致されたのか?警務部長の冬木は、不破が1行日記をつけていたシステム手帳を確認するため、官舎の机を調べることを提案するが、本部長の椎野はプライバシー保護を理由に、その提案を頑なに却下する。
├ 東川篤哉

【読書】東川篤哉『谷根千ミステリ散歩 密室の中に猫がいる』

「ねえ、つみれちゃん、猫もらってくれない?」岩篠つみれが友人の雛子から里親になってほしいと依頼された猫は、雛子の祖母が密室の中で殺害されたときに、部屋の中にいた猫だった!つみれは〈怪運堂〉の店主・竹田津優介をたきつけ、雛子のために密室の謎に挑む。
├ 秋吉理香子

【読書】秋吉理香子『鏡じかけの夢』

願い事をしながらその鏡を磨くと願いが叶うという。ヴェネツィアで作られた大きな楕円形のその鏡は、ガラスの片面にメッキを施したものではなく、金属の表面を磨き上げて作られたもの。磨かなければすぐに酸化して曇ってしまう。磨くと願いが叶うが、その代償として大切なものを失ってしまう魔性の鏡でもあった。
├ 柚月裕子

【読書】柚月裕子『検事の死命』

地元の名家、武本家の婿養子・弘敏が、電車内で痴漢行為をしたとして、迷惑防止条例違反で逮捕された。被害者の女子高校生は2度の補導歴があり、武本は容疑を否認していた。送検されてきた案件を担当するのは若手検事の佐方貞人。地元の有力者らから圧力がかかる中、佐方は査定のポイントにもならないような小さな案件を起訴することにこだわる。
├ 望月麻衣

【読書】望月麻衣『京都寺町三条のホームズ0 旅のはじまり』

「京都寺町三条のホームズシリーズ」のエピソード0!高校生の真城葵が骨董品店〈蔵〉に初めて足を踏み入れ、ホームズこと家頭清貴と出会った日のエピソードや、バイト初日のエピソードなどを収録。また、清貴や葵が訪れた京都の名所を、季節ごとに紹介。「京都寺町三条のホームズシリーズ」を読んだ人も、読んでいない人も、京都に触れられる1冊。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『三毛猫ホームズと甘い誘惑』

ケーキのせいで妻が殺された!甘党の尾形秀明は、帰宅途中にケーキを2つ買って食べた20分の間に、妻を殺害されてしまった。一方、都内のホテルでは、男性が少女用のスカートを履いて死亡する事件が2件連続して発生する。さらには、片山刑事に新しい恋の予感も…”甘い話”の結末は?
├ 愛野史香

【読書】愛野史香『天使と歌う』

プロ奏者になる夢なんて、とっくに忘れたはずだった。高校生の雨宮大夢は、隣の家に住む世界的なチェロ奏者ルカ・デリッチからチェロの手ほどきを受けていたが、家に楽器を買うような金はなく、高校卒業後は介護の専門学校を志していた。しかし、デリッチが母国クロアチアでチェロの国際コンクールを新設したことで、大夢の人生も大きく変化する。
├ 浅倉秋成

【読書】浅倉秋成『九度目の十八歳を迎えた君と』

彼女は19歳になることを止めてしまった。印刷会社に勤める間瀬が駅で見たのは、向かいのホームに立つ高校の同級生・二和美咲だった。美咲はあの頃と変わりなく、高校の制服を着ていた。現在の美咲の同級生に言わせると、会社員になろうと思うから会社員になるのと同列で、高校生のままでいたいと思うから高校生のままでいる人がいるだけで、おかしいと表現することに違和感を感じるらしい。
├ 浅倉秋成

【読書】浅倉秋成『俺ではない炎上』

[血の海地獄。さすがに魚とかとは違う。臭いがだいぶキツい]自ら犯した殺人の様子を投稿したSNSの記事は、瞬く間に日本中に広まった。その投稿を行ったアカウントの持ち主とされた山縣泰介は、自分の知らないところで殺人犯にされてしまい、逃亡を余儀なくされる。
├ 石持浅海

【読書】石持浅海『賛美せよ、と成功は言った』

トーエンの誓い。高校3年生のとき、同じ予備校に通う仲間たちは、誰かが夢を叶えたとき、全員で祝おうと約束した。それから15年、夢を叶えた湯村勝治を祝う会が設けられたが、その席で神山裕樹が元予備校講師の真鍋宏典を殺害してしまう。なぜ神山は真鍋を殺害したのか。神山が連行されたあと、残りのメンバーでヒリヒリとする心理戦が繰り広げられる。
├ 島本理生

【読書】島本理生『星のように離れて雨のように散った』

「あなたが、私を愛してるって、どういうこと?」修士論文に取り組む大学院生・原春は、3歳年上の彼から「一緒に暮らしたい」、「うちの親に会ってほしい」、「俺は春のことを愛してる」と言われ、思わず訊き返した。彼のことは好き。でも、結婚というのは実感がわかない。周囲の人と向き合いながら、自分自身とも向き合っていく大学院2回生の夏。
▼著者 カ行

【読書】木爾チレン『二人一組になってください』

二人一組になってください。誰とも組むことができなかった者は、失格になります。京都にある女子高の卒業式の日、生徒たちが登校すると黒板に特別授業(ゲーム)のルールが書かれていた。最後に1人または2人が残るまで、このゲームが続くという。しかも、クラスでいじめられていた美心が失格になった場合は、全員が失格になるという――
▼著者 サ行

【読書】白井智之『名探偵のいけにえ 人民協会殺人事件』

教父は千人弱の信者とともに集団自殺する道を選んだ。新興宗教〈人民協会〉の教父ジム・ジョーデンは、信者を連れてアメリカを飛び出し、南米の密林を切り開いた"ジョーデンタウン"を造り上げた。その〈人民協会〉を調査するために、4名の調査団が結成されたが、調査団のメンバーが次々と不可解な状況で殺害される。これは神罰なのか?
├ 望月麻衣

【読書】望月麻衣『京都寺町三条のホームズ17 見習いキュレーターの健闘と迷いの森/後編』

円生の展覧会をキュレーターとしてプロデュースすることになった真城葵は、いよいよ具体的に動き出す。その中で、切子ガラスを現代的のアートとして継承しようとしている「神戸切子」とのコラボレーションを思いつくが、打合せにやってきたデザイナーは、円生が弟同然に可愛がっていた人物だった。その円生には、足を洗った贋作作りを依頼する人物が…円生の展覧会は無事開催にこぎ着けられるのか?