内田康夫

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【読書】内田康夫『軽井沢通信』

千葉県市原市で起きた暴力団幹部殺人事件において、強盗殺人の罪で訴追されているK氏は冤罪であるので助けてほしいと被告を守る会のメンバーI氏から内田康夫の元に手紙が届いた。内田は浅見に連絡を取り、事件の再捜査を依頼する。
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【読書】内田康夫『札幌殺人事件』

札幌にあるプロモート会社の専務・越川春恵は夫で社長の伸夫の様子に疑問を抱いた。その原因として思い当たったのが東京のプロモーター・白井伸吾だった。春恵は以前の職場の同僚・戸田亘に調査を依頼するが、戸田は謎の盗聴テープを残して失踪してしまう。雑誌『旅と歴史』編集長の藤田経由で戸田の失踪事件の捜査を依頼された浅見は札幌へと向かうが、時を同じくして植物園で遺体が見つかる。植物園での事件に何らかの形で白井が関係していると読んだ浅見は札幌での殺人事件の謎に挑むが、その一方で、偶然喫茶店でであった老人から北海道開発における利権の暗闘を暴くよう託される。
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【読書】内田康夫『沃野の伝説』

「あれはどうなってしまったのかしら?」浅見家の夕餉のテーブルで母・雪江が呟いたのが事件の始まりだった。米穀配給のために各世帯に配布されていた「米穀通帳」なるものがいつの間にか使用されなくなっているというのだ。消えてしまった米穀通帳の行方についての雪江のこだわりは強く、食料卸協同組合の坂本義人に問い合わせる。しかし、その数日後、その坂本の遺体が京浜島の海岸に打ち上げられた。雪江に事件の捜査を命じられた浅見は喜び勇んで警察署に乗り込むが、すでに容疑者は絞り込まれていた。帰宅した浅見を待ち受けていたのは米屋から届いたばかりの米に混じっていたコクゾウムシだった。やがて事件はヤミ米事件へと繋がっていって…
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【読書】内田康夫『幸福の手紙』

旅行案内書の編集者・中村典子のもとに「不幸の手紙」が舞い込む。その直後、取材先で一緒になった女性週刊誌の記者・長谷が殺害されてしまう。典子が最後に会った時、長谷は北海道で見た「半分の馬」のところで会った人物のことを気にしていたという。 「半分の馬」とは何なのか? 長谷が「半分の馬」を見たのはどうやら北海道でのことだと目星を付けた浅見は、なんとか交通費を捻出して北海道へと飛ぶ。
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【読書】内田康夫『歌わない笛』

津山音大の卒業生――夏井康子が倉敷市内でフルートを手に自殺した。偶然津山音大を演奏会で訪れていた本沢千恵子は、夏井康子の遺体の写真を見てフルートを逆の手で持っていることに気がつく。五日後、康子の婚約者で津山音大の事務局に勤める戸川健介の死体が発見される。千恵子から相談を受けた浅見は岡山へ向かうが、警察は康子も戸川も自殺として処理したの一点張り。仕方なく独力で捜査を開始する。
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【読書】内田康夫『怪談の道』

動燃――動力炉・核燃料開発事業団の取材で倉吉を訪ねた浅見は、後輩の新聞記者の紹介で異父姉妹と出会う。そして、妹の大島翼から父が死んだのは殺人事件に巻き込まれたためではないかと相談を受ける。父親が遺した電話の録音テープには「カイダンの道」という言葉が遺されていた。動燃の取材記事そっちのけで事件に取り組み始めた浅見だが、今度は姉の脇本優美の父親が殺害されてしまう。
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【読書】内田康夫『箱庭』

厳島神社に甚大な被害を与えた台風十九号が過ぎ去ったあと、波打ち際に一人の男性の遺体が残されていた。男は紅葉谷公園の墓地を探していたという。二年後、浅見家では浅見の義姉・和子の様子がおかしい。浅見家の非常事態を受けて、浅見が和子の話を聞くと、「キジも鳴かずば撃たれまい」と書かれた便箋と共にセーラー服姿の少女が二人写った写真が送られてきたのだという。写真の少女の一人は和子で、撮った場所は厳島神社なのだそうだ。浅見は義姉に届いた手紙の謎を解くため、写真に写ったもう一人の少女の行方を追う。そんな最中、岩国にある紅葉谷公園の墓地で男性が殺害されているのが見つかった。
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【読書】内田康夫『鬼首殺人事件』

秋田県雄勝町で行われた小町まつりの最中、小町娘たちの列に一人の老人が歩み寄り、「ギンコウノハカ……」、「オニコウベデアッタ」と言って息絶えた。浅見は村役場の商工観光課の高橋典雄と共に事件の謎に迫ろうとするが、なぜか警察庁からの待ったがかかる。表向きは自殺として処理し、極秘裡に捜査を続けるのだという。浅見にも警察庁から協力要請がかかるが、浅見は断ってしまう。
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【読書】内田康夫『斎王の葬列』

鈴鹿山脈特有の叩きつけるような雨が降った夜、野元末治が御古址の森で倒れてきた鳥居の下敷きになって死亡した。三十四年後、天皇の名代として伊勢神宮に仕える皇女・斎王をモデルにした映画のロケが行われるが、ロケ地近くで殺人事件が発生し、ロケ隊のメンバーに容疑がかかる。浅見は学友で劇団東京シャン ハイボーイズの団長の白井貞夫からのSOS受けてロケ隊に合流するが、それをあざ笑うかのように劇団のマネージャー・塚越綾子が殺されてしまう。
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【読書】内田康夫『皇女の霊柩』

品川の空き地で大学職員の大塚瑞枝が殺害されているのが見つかった。姪の智美から要請を受けた浅見は事件の解明に乗り出すが、訪れた馬籠では半月前に発生した東京に住む会社員・弘田裕子が殺害されていた。馬籠の隣の宿場町、妻籠の女性が東京で殺害され、東京の女性が馬籠で殺害されたことに興味を持った浅見は調べを進めるが、二件の殺人事件に関係する人物たちの共通点は、皇女和宮の棺にあった。
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【読書】内田康夫『「須磨明石」殺人事件』

大阪の新聞社に務める女性・前田淳子が、いつも通り家を出たきり忽然と姿を消した。淳子の上司に相談を持ちかけられた浅見は明石・須磨へと向かう。浅見は淳子の後輩である崎上由香里と共に淳子の足跡を辿るが、淳子は旗振り山の上で最悪の形で発見される。さらに浅見は、十一年前に須磨区の女子大学生が誘拐された事件が発生していたことを知り、事件との関連性を疑う。
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【読書】内田康夫『透明な遺書』

『旅と歴史』編集長藤田の旧友清野林太郎(せいのりんたろう)の遺体が福島県喜多方市の山中で発見された。車内に排ガスを引き込んでの自殺だと警察は見るが、娘の翠は絶対に自殺ではないと言い張る。警察が自殺だと判断した根拠の一つに、車内から遺書が見つかったことが挙げられるが、その遺書は中身の無い、ただ「遺書」と書かれ、封がされただけの封筒だった。
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【読書】内田康夫『朝日殺人事件』

目白にあるホテルの一室で不動産と金融のブローカーを営んでいる島田清二が殺害された。島田は浅見の母・雪江が善光寺詣での帰りの車内で乗り合わせた人物であったが、「アサヒのことをよろしく」と携帯電話で話していたという。
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【読書】内田康夫『風葬の城』

会津漆器の工房で、漆器職人の平野浩司が毒物によって死亡した。第一発見者となった浅見が捜査に乗り出すも、今度は東京から駆けつける途中の平野の息子・洋一が行方不明になってしまう。
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【読書】内田康夫『若狭殺人事件』

福井県美浜町で行われた水中綱引き神事の最中、水中を漂う人間の姿が……およそ一年後、東京都高島平の路上で広告代理店に勤める細野久男の死体が見つかる。生前、細野は若狭を舞台にした『死舞』という作品をミステリー同人誌『対角線』に投稿していたが、細野は若狭になど行ったことが無いという。しかも、それとそっくりの作品が『北星文学』という同人誌にも掲載されていた。事件を解く鍵が若狭にあると考えた浅見は、一人若狭へと向かう。
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【読書】内田康夫『熊野古道殺人事件』

熊野那智から小舟に乗って海に漕ぎ出せば補陀落へ行ける。かつて行われていた補陀落渡海を学生たちが再現しようとしているが、何か良くないことが起こりそうだと、大学教授の松岡が旧友の内田康夫のところに相談に来た。かくして内田と和歌山を目指すことになった浅見だが、松岡の研究室の助手・岳岡の妻・マキが滝尻王子の乳岩で殺害されているのが見つかる。妻が殺害されたにも関わらず、岳岡は補陀落渡海のイベントを決行すると言うのだが…
(その他の作家)

【読書】内田康夫『薔薇の殺人』

自宅の留守番をしていた浅見のもとに、親戚の大学生・緒方聡がやって来た。密かに恋いこがれていた女子高生・浜岡文絵の誘拐事件の犯人として疑われているのだという。結局文絵は殺害されているのが見つかるが、文絵は元宝塚女優・鳥越美春と俳優・三神洋の娘だった。浅見は緒方の無実を証明し、事件の捜査に取りかかるが、脅迫状に使われていた「娘」の活字から宝塚歌劇団に行き着いた浅見は、宝塚へと向かう。
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【読書】内田康夫『「紫の女」殺人事件』

熱海にある和菓子屋の一家三人が毒を飲んで倒れているところを発見された。一人生き延びた娘の曾宮一恵(そみやかずえ)は服毒後、幽体離脱をして犯人の男を見たと言う。浅見は一恵から推理小説作家の内田を通じて捜査を依頼される。愛車を駆って熱海へ向かった浅見は呆気なく一恵の幽体離脱の謎を解き明かす。メモに残されていた「浮舟」という言葉に着目した浅見は、一恵と共に宇治へと向かう。
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【読書】内田康夫『鐘』

夜中の十一時をまわったころ、浅見家が代々檀家世話人を務める聖林寺の鐘が鳴った。一夜明けて住職が鐘を調べたところ、鐘から鐘楼の地面に多量の血液が滴っていた。それから半月ほど経ったある日、隅田川に弓岡正の遺体が浮いているのが見つかった。弓岡の顔には聖林寺の鐘の撞き座の紋様の傷が残されていた。
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【読書】内田康夫『喪われた道』

浅見は甲州裏街道の取材のため青梅へ向かう途中、絞殺された虚無僧姿の男性・羽田栄三の死体遺棄現場に遭遇する。一週間経っても進まない警察の捜査に不満を持った浅見は、自ら捜査を始めるが、羽田が尺八の名曲『滝落之曲』を吹奏を拒絶していたことに注目する。
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【読書】内田康夫『博多殺人事件』

博多で行われている学術調査のレポートを書くために発掘作業に加わっていた浅見は、白骨化した遺体を発見する。しばらくは探偵業に手を出したいのを堪えていた浅見だが、兄・陽一郎のところに今中という女性から電話がかかったのを機に、陽一郎からこの事件について調査するよう依頼される。
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【読書】内田康夫『浅見光彦殺人事件』

「思い出のトランプの本、あれを守って」と言い残して寺沢詩織の母は死亡した。そして、そのトランプの本の謎が解けたかも知れないと電話してきた父・大輔も、その夜に出張先の広島で毒殺された。さらに、福岡へ転勤になった大輔の部下の野木が「柳川で見つけた面白い物を持って上京する」と手紙を寄こしたまま行方不明になってしまう。
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【読書】内田康夫『鳥取雛送り殺人事件』

朝の新宿の風景を取材に出た浅見は、花園神社で男性の遺体を発見する。殺害されたのは人形メーカー「秀丸」の専務・芦野鷹次郎だった。新宿警察署の古田と警視庁の松山、そして浅見の三人は被害者の頭の下に敷いてあった桟俵に目を付ける。
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【読書】内田康夫『上野谷中殺人事件』

上野不忍池のに死にある神社で、男性の絞殺死体が発見された。殺害されたのはデベロッパー関連のプランニングを行う和田史男。和田の名刺入れには五人の男性が写った写真が入れられており、その中で唯一アリバイの無かった寺山孝次に疑いの目が向けられる。警察による厳しい取り調べに耐えられなくなった寺山は、内田康夫のところへ助けを求める手紙を寄こす。内田は浅見のところに手紙を丸投げするのだが、浅見はあまり乗り気ではない。そんな中、寺山は首を吊って自殺してしまう。