レビュー

└ 森博嗣

【読書】森博嗣『黒猫の三角』

3年前の7月7日の夜、当時11歳の高木理香が殺害された。2年前の7月7日には、当時22歳だった井口由美が殺害された。1年前の6月6日には、当時33歳だった久野慶子が殺害された。そして、今年の6月6日、44歳になる小田原静江のもとに脅迫状が届いた。探偵の保呂草潤平は静江の誕生日パーティの警護に当たるが、静江は密室の中で殺害されてしまう。凶器に使われたベルトが過去の3件と同一のものだったため、連続殺人事件として捜査がはじまるが、密室の前に捜査はいきなり行き詰まる。
├ 宮部みゆき

【読書】宮部みゆき『魔術はささやく』

9月2日、加藤文恵がマンションの屋上から飛び降り、死亡した。10月9日、三田敦子が地下鉄のホームから飛び降り、進入してきた電車に轢かれ、死亡した。11月14日、菅野洋子が道路に飛びだし、朝野大造が運転する個人タクシーに轢かれ、死亡した。
└ 米澤穂信

【読書】米澤穂信『氷菓』

神山高校に入学した折木奉太郎は、神山高校古典部OGの姉・供恵のすすめで古典部に入部する。古典部は過去3年間新入部員がなく、廃部の危機に瀕していたが、奉太郎が部室を覗くと、同じ1年生の千反田えるがいた。他にも、奉太郎の友人・福部里志や、伊原摩耶花が入部し、4人で10月の文化祭で文集を発行することを目標に活動をはじめる。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『我が愛しのファウスト』

小野利夫が目を覚ますと、見知らぬ女とベッドの中にいた。女がシャワーを浴びている間に現れた男は、契約により水上晶夫というビジネスエリートで独身のプレイボーイの男に生まれ変わらせたと言う。水上はその"男"が用意したプレゼンテーションで大きなプロジェクトを受注する。さらに、受注先の社長令嬢で、高校生の白倉あかねと深い関係に…
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『夢幻花』

蒲生蒼太の一家は、七夕の頃に朝顔市を見て回ったあと、鰻を食べに行くのが年中行事になっていた。蒼太が大学院生になって帰省したとき、実家の前に立つ二十歳前後の女性・秋山梨乃と出会う。蒼太の兄・要介を訪ねてきた梨乃は、祖父の周治を亡くしたばかりだったが、祖父の家からは黄色いアサガオの鉢が消えていた。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『三毛猫ホームズのプリマドンナ』

片山と石津は声楽コンクールの警備に借り出された。優勝候補の1人、井田貴子がホテルの朝食で食べたサラダに辛い薬味がかけられていたという。犯人はもう1人の優勝候補、丸山恭子だというのだが…
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『超・殺人事件』

『超税金対策殺人事件』いつになく収入の多い年になった小説家の俺は、来春支払わなければならない税金の額を見て絶句する。会計事務所を営む友人と、いろいろなものを経費として扱おうと、小説を改編するが…
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『吸血鬼ドックへご案内』

西野秀代は夫の人間ドックに付き添ってクリニックへ行くが、待合室で居眠りをして起きると、公園のベンチに座っていた。声をかけてくれたフォン・クロロックと共にクリニックを訪れるが、すでに閉院したあとだった。夫に聞いても、人間ドックを受診していないと言う。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『すべてがFになる』

大学の助教授・犀川創平は、研究室の学生たちと、1年生の西之園萌絵と共に、妃真加島へキャンプに出かける。犀川と萌絵は妃真加島にある真賀田研究所を訪れたが、天才プログラマの真賀田四季が手足を切り落とされ、ウェディングドレスを着た状態で荷物搬送用ロボットに乗って部屋から出てくる場面に遭遇する。さらに、真賀田研究所の所長・新藤清二も殺害されてしまう。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『卒業旅行』

同じ社宅に住む沢田加奈子、伊地知友江、南村かおる、足立由紀子の4人は大の仲良し。同じ大学に進むんだと言って、見事4人揃ってK女子大に合格した。しかし、親が勤める会社で内部告発騒ぎが起き、その犯人捜しを沢田が行うことになって、状況が一転する。見せしめに処分された南村と足立は会社を去り、娘たちも大学をやめることになってしまう。しかし、大学に入ったときの約束である、卒業旅行に行くために、再び4人が集まる。
├ 宮部みゆき

【読書】宮部みゆき『今夜は眠れない』

緒方雅男の母・聡子は、10代の頃に命を助けた澤村直晃から5億円を遺贈された。このことが世間に知られると、マスメディアに追い回され、知り合いからは意地悪をされ、家にはわけのわからない電話や手紙が届くようになった。おまけに、父の行雄は恋人と家を出てしまう。自宅で生活するのを諦めてウィークリーマンションに移り住んだ雅男と聡子は、弁護士の前川から別荘での休暇に誘われる。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『虚ろな十字架』

中原道正、小夜子夫妻は、強盗に一人娘の命を奪われた。犯人に死刑判決が出たあと2人は離婚したが、数年後、今度は小夜子が強盗に襲われて命を奪われてしまう。小夜子は離婚後、フリーライターとなり、死刑廃止反対を訴えていた。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『三次元の殺人』

香月千晶は俳優の香月秀治を祖父に持ち、女優の久井加津子を母に持つ高校生。秀治が回想録を書くと言いだした途端、過去に秀治と噂があった女優・曽根亜也子が自宅のバルコニーから転落して死亡した。さらに、義父の久井竜郎も、睡眠薬の飲み過ぎで死亡する。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『ゲームの名は誘拐』

広告クリエーターの佐久間駿介は、日星自動車のキャンペーンを担当していたが、日星自動車副社長の葛城勝俊から、リーダーを代えるように迫られた。直接葛城の口からリーダー交代の理由を聞こうとした佐久間は、葛城の自宅を訪ねるが、その葛城の自宅の塀を乗り越えて出てきた若い女性を見つけた。しばらく女性のあとを着けてから声をかけると、女性は葛城の娘の樹理だと名乗った。
└ 中山七里

【読書】中山七里『切り裂きジャックの告白』

警視庁の刑事・犬養隼人には、別れた妻との間に一人娘の沙耶香がいたが、沙耶香は重い腎臓の病気で、人工透析を受けながら臓器移植を待っていた。一方、深川警察署と目と鼻の先にある木場公園で、若い女性が絞殺された。女性の腹部は切り開かれ、主立った臓器は持ち去られ、ジャックを名乗る人物から報道機関に犯行声明が送られた。さらに、第2、第3の事件が発生する。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『吸血鬼はレジスタンス闘士』

フランスの元外相、ルイ・ボナールが皇居の周りをジョギング中、お堀に転落した。近くにいたフォン・クロロックがお堀に飛び込んでボナールを救出するが、ボナールは誰かに背中を押されたようだと話す。ボナールは第2次世界大戦中、レジスタンスの闘士として活動していた経歴を持っていた。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『三毛猫ホームズの感傷旅行』

警視庁の刑事片山は、聞き込み相手が帰社するまでの間、公園で時間をつぶしていた。そこに、知り合いの刑事がやって来て、トイレに入っている間、尾行を代わって欲しいと頼まれた。知り合いの刑事がしばらく動かないと読んだ尾行対象の女性が動き出し、片山は慌ててあとを追いかける。女性が乗った電車には、同窓会中の妹晴美たちが乗っていた。
├ 今村昌弘

【読書】今村昌弘『魔眼の匣の殺人』

葉村譲と剣崎比留子は、夏に巻き込まれた事件の影の首謀者・班目機関の情報を追って、W県を訪れた。真雁(まがん)地区に建つ「魔眼の匣」に辿り着いた2人だったが、そこにいた予言者のサキミは、「あと2日のうちに、男女が2人ずつ、4人死ぬ」と予言する。真雁地区に繋がる唯一の木橋は焼失し、魔眼の匣に足止めされた葉村と比留子らだったが、サキミの予言どおりなのか、オカルト雑誌の記者・臼井が死亡してしまう。
▼著者 ヤ行

【読書】山岡荘八『織田信長』

なぜに、今頃織田信長なのか?って感じですが、ふと考えてみると、織田信長の伝記は小学生向けに書かれたものしか読んだことがないなと思って、今回手に取ってみました。(って、説明になっていないような気がしますが…)要所要所に出てくる信長の正妻・お濃の方の頭脳明晰っぷりが印象に残りました。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『三毛猫ホームズと愛の花束』

結婚相談所に脅迫状が届き、職員の女性が散弾銃で撃たれて死亡する。女性の遺体の上には花束が置かれていた。片山と妹の晴美、石津刑事、ホームズは、この結婚相談所が主宰するお見合いパーティーに潜入する。
├ 宮部みゆき

【読書】宮部みゆき『火車』

犯人逮捕の際に改造拳銃で膝を撃ち抜かれ、休職中の本間俊介のもとを、遠い親戚の栗坂和也が訪ねてきた。銀行員の和也は、関根彰子という女性と婚約していた。しかし、彰子のクレジットカードを作ろうとした際に、彰子の名前がブラックリストに載っていることが発覚する。その事実を突きつけられた彰子は、和也の前から姿を消した。彰子を探して欲しいという和也からの依頼を受け、本間は動き出すが、その裏に大きな事件の影を感じ取る。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『ミス・吸血鬼に幸いあれ』

フォン・クロロックは「ミス・ネックレス」の審査員を務めることになるが、「ミス・ネックレス」ではインパクトが弱いということで、「ミス・吸血鬼」に改められた。しかし、この「ミス・吸血鬼」コンテストに、吸血鬼に取り憑かれた人物が紛れ込む。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

悪事を働いた3人組は、逃走用の車が故障し、近くの廃屋に身を隠した。そこはかつて雑貨屋だったようだが、3人が身を隠してから間もなく、表のシャッターの郵便口から1通の手紙が差し込まれた。封を開けると、月のウサギを名乗る人物からの相談だった。かつての店主・浪矢雄治は、悩み相談に応じており、月のウサギも浪矢への相談が目的らしい。3人は、浪矢に代わって月のウサギへの返事を書くが、その直後、1つめの奇蹟が起きる。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『やさしい季節』

アイドルの安土ゆかりと女優の原田邦子は同級生。同じ高校の2年先輩の石巻浩志は写真部の部長として2人をファインダー越しに覗いたとき、雷に打たれた。以来、東京に出てきてからも浩志はお兄さん的な存在として、2人を支え続けている。浩志の妹・克子を含め、若い男女が1つ大人になるまでのストーリー。