デビュー作

├ 石持浅海

【読書】石持浅海『アイルランドの薔薇』

アイルランド・スライゴーのB&B(ベッド&ブレックファスト)で、NCF(新世紀のフィニアン団)の副議長が殺害された。和平交渉を間近に控えたこの時期に、副議長が殺害されたとなっては交渉に支障が出ると判断したNCFのメンバーたちは、警察に届けずに、自らだけで事件を解決しようとする。北アイルランド問題を取り上げた社会派ミステリ。
▼著者 ヤ行

【読書】[オススメ]山口未桜『禁忌の子』

「いやあああ!」救急搬送されてきた患者の顔が露わになった瞬間、研修医が叫び声を上げた。ストレッチャーの上に心肺停止の状態で横たわっていたのは、当直の救急医・武田航に瓜二つの男だった。航に兄弟はいないが、母子手帳を見ると妊娠中の診察記録の1行目だけが「生島病院」となっていた。現「生島リプロクリニック」の理事長・生島京子は、日本における体外受精のパイオニアだった。
├ 愛野史香

【読書】[オススメ]愛野史香『あの日の風を描く』

「模写は、日本画の古典研究の代名詞と言えます」芸大の油画科の学生・稲葉真は、同じ大学の大学院文化財保存修復専攻・保存修復日本画研究室の人見教授の言葉を聞いてがっかりした。真の父は日本画家だったが、次第に古典絵画の模写や日本画研究にのめり込み、名を残せなかった画家だったからだ。従兄の凛太郎が休学中の真に持ってきたのは、江戸時代の襖絵の修復模写制作の話だった。
└ 方丈貴恵

【読書】方丈貴恵『時空旅行者の砂時計』

加茂冬馬は「呪われた竜泉家」の子孫・伶奈と結婚するが、伶奈が病に倒れ、瀕死の状態になってしまう。伶奈を助けるためには、竜泉家が「呪われた竜泉家」と呼ばれだす原因となった『死野の惨劇』の真相を解明し、阻止しなければならないと言われる。冬馬は約...
▼著者 ア行

【読書】太田愛『犯罪者』

太田愛さんの『犯罪者』を読みました。あらすじ 駅前広場で、男女5人が刺され、4人が死亡するという通り魔殺人事件が発生した。犯人は、近くのビルの共同トイレで、急性薬物中毒で死亡しているのが発見された。一方、前年の12月中旬から翌年1月中旬まで...
├ 早坂吝

【読書】早坂吝『〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件』

早坂吝さんの『〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件』を読みました。あらすじアウトドアが趣味の区職員・沖健太郎は、オフ会で小笠原諸島にあるプライベートアイランド・再従兄弟島を訪れる。再従兄弟島には、事故で家族を失い、自らも顔に大ケガを負ってマスクを被って...
├ 一色さゆり

【読書】一色さゆり『神の値段』

一色さゆりさんの『神の値段』を読みました。あらすじ マスコミはおろか、ギャラリーのスタッフの前にも顔を出さない現代画家・川田無名。この謎の画家の作品を一手に扱うギャラリーのオーナー・永井唯子が、ギャラリーが持つ倉庫の中で首を絞められて殺害さ...
├ 湊かなえ

【読書】湊かなえ『告白』

湊かなえさんの『告白』を読みました。あらすじ 「愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです」終業式の日のホームルームで、担任の森口悠子が生徒たちの前で衝撃の告白を行った。森口の4歳の愛娘・愛美は、1ヶ月前に学校のプール...
▼著者 ア行

【読書】乾緑郎『完全なる首長竜の日』

乾緑郎さんの『完全なる首長竜の日』を読みました。 あらすじ漫画化の和淳美は、15年続いた連載が、新編集長の方針の下、打ち切りとなってしまう。その淳美には、自殺未遂を図って植物状態になった弟の浩市がいたが、植物状態になった患者とコミュニケーシ...
├ 歌田年

【読書】歌田年『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』

歌田年さんの『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』を読みました。あらすじ "紙鑑定士"の渡部圭の事務所に、"神探偵"と間違えた米良杏璃が、カレシの浮気の相談にやってきた。杏璃のカレシが捨てた財布の中から見つかった紙片から、カレシが外国人...
▼著者 ナ行

【読書】南原詠『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』

特許権を盾に、企業から巨額の賠償金をふんだくっていた元パテント・トロールの大鳳未来のもとに、VTuberが使用している撮影システムが特許を侵害しているとの警告書が届いたと、相談が持ちかけられた。権利者は、撮影システムの使用中止と破棄、ならびに売り上げの10%を要求するという、他に類を見ない内容だった。このシステムを使用する人気VTuber・天ノ川トリィを護るため、未来が立ち上がる。
├ 海堂尊

【読書】海堂尊『チーム・バチスタの栄光』

東城大学医学部付属病院の不定愁訴外来、通称愚痴外来を担当する田口医師は、病院長の高階から呼び出される。病院内で行われている左心室縮小形成術、通称「バチスタ手術」は、開始以降26例続けて成功していたが、最近になって立て続けに3例失敗しているという。バチスタ手術を担当するチーム・バチスタのトップ・桐生医師が、失敗の原因がわからないため、第3者の目で手術を見てもらいたいと申し出、そのお鉢が田口に回ってきたのだった。
├ 辻村深月

【読書】辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』

初雪が降った日、私立青南学院高校に通う生徒8人がいつも通り登校すると、学校の中はもぬけの殻だった。1階の窓と扉は中から開けることができず、校舎内に閉じ込められてしまう。しかも、教室の時計、腕時計、携帯電話の時計はすべて5時53分を指したまま止まっている。8人は、2ヶ月前の学園祭最終日にクラスメイトが飛び降り自殺をしたことが原因ではないかと考えるが、誰が飛び降りたのかを、誰も思い出すことができない。
├ 知念実希人

【読書】知念実希人『レゾンデートル』

時効や精神喪失、少年法などにより、刑罰を与えられなかったり、軽い刑罰しか与えられなかった犯人の首をナイフで切り裂き、現場に「R」と書かれたトランプのジャックを残す殺人鬼、〈ジャック〉が犯行を重ねていた。一方、医師の岬雄貴は、友人の医師に胃カメラの検査を依頼したところ、ステージ4の癌がみつかる。その日から酒浸りになった雄貴は、コンビニに酒を買い出しに行った際に2人組の不良から暴行を受ける。
▼著者 サ行

【読書】殊能将之『ハサミ男』

少女を絞殺し、喉にハサミを突き立てる、通称〈ハサミ男〉。2人目の被害者を出したあと、3人目の被害者として名門高校に通う樽宮由紀子に白羽の矢が立てられた。入念な下見を経て、ついに結構日に。しかし、由紀子は何者かに〈ハサミ男〉と同じ手口で殺害されてしまう。
├ 今村昌弘

【読書】[オススメ]今村昌弘『屍人荘の殺人』

 映画研究部の夏合宿の舞台となったペンションは、とある理由によりクローズドサークルと化す。さらに、外部から侵入できないはずのペンションの中で殺人事件が発生する。デビュー作ながら数々のミステリランキングで1位を獲得し、映画化もされた作品。
▼著者 ハ行

【読書】深水黎一郎『最後のトリック』

深水黎一郎さんの『最後のトリック』を読みました。あらすじ小説家である「私」のもとに、本格ミステリーに残された最後のトリック――読者が犯人――のアイデアを売ります。との手紙が届く。売値は2億円。感想物語の序盤で、過去に「読者が犯人」というトリ...