レビュー

└ 中山七里

【読書】中山七里『作家刑事毒島の暴言』

炎上商法でベストセラーを目指す新人作家、人気YouTuberを素人書評家と斬って捨てたため炎上したベテラン書評家、文学賞へのノミネートを条件に新作を書くという鳴かず飛ばずの中堅作家、新興宗教の教祖のゴーストライター…文芸界が生んだ承認欲求モンスターを、兼業作家の刑事・毒島真理が毒舌で退治する。
├ 石持浅海

【読書】石持浅海『届け物はまだ手の中に』

益子先生の仇は、俺たちで取る――恩師である益子を、江藤は「ライオンを退治しました……」と言って殺害した。しかし、裁判では心神喪失により無罪。楡井和樹は益子の命日に江藤を殺害することに成功し、親友の設楽宏一の家を訪れるが、設楽は急な仕事が入ったと言って、なかなか部屋から出てこない。
├ 越尾圭

【読書】越尾圭『楽園の殺人』

遺体には明らかに人為的な処理が施されている――本州の遙か南に浮かぶ東硫黄島。この小さく、独自の生態系を守っている島を調査することになった。しかし、初日の夜に調査団のひとりが殺害され、口の中には東硫黄島には自生しない木の種子が詰め込まれていた。さらに、調査船との連絡も取れなくなり…
├ 藤崎翔

【読書】藤崎翔『イライザは救いたい』

外の世界に出て本当に人を幸せにしよう――イライザは1970年に放送されたテレビアニメ『ハッピー魔法少女イライザ』から生まれた人形。人気が出ないまま3ヶ月で放送が打ち切られてしまったが、倉庫の隅で忘れられていた人形に魂が宿った。ポジティブな気持ちを増幅させる能力を使って、人を幸せにしようとするが…
└ 中山七里

【読書】中山七里『刑事葛城 正義の銃弾』

雛多は至近距離から彼の額に銃口を向けた――新宿歌舞伎町で、新宿界隈を仕切っていた広域指定暴力団宏龍会とトクリュウの一派が銃撃戦をはじめた。新宿署刑事課の紅島雛多は拳銃を手に臨場するが、そこは想像を超える”戦場”と化していた。雛多はその騒乱に紛れ、恨みを抱く組織犯罪対策課の鍬形警部補を殺害する。
├ 下村敦史

【読書】下村敦史『あいつも誰かに殺される』

お前の望みどおりタナトスの影が覆い、鈴木建三には無残な死が訪れるであろう――SNS『リアリズム』に投稿された、鈴木建三の死を望む呪詛に対し、タナトスを名乗るアカウントからの殺害予告が返信された。誰もがいたずらと思った矢先、実際に鈴木建三がビルから転落死する。タナトスによる殺害予告はその後も続き…
├ 太田忠司

【読書】太田忠司『誰が疑問符を付けたか?』

「鉄女」や「氷の女」の異名を持つ愛知県警捜査一課の京堂景子警部補は、上司も震え上がるほどの仕事の鬼。しかし、ひとたび自宅に帰ると年下の夫・新太郎にメロメロ。家事を趣味とする新太郎の本業はイラストレータだが、景子から事件の話を訊いて犯人を言い当ててしまうという安楽椅子探偵でもあった。
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『三人目の幽霊』

憧れの出版社に就職した間宮緑が配属されたのは、〈季刊落語〉の編集部だった。風采が上がらない編集長の牧だが、洞察力はかなりのもの。寄席の騒動や緑の友人が発したSOS、山荘での奇天烈な事件まで、長年の経験で培った観察眼に物を言わせ、次々と解決していく。
├ 越尾圭

【読書】越尾圭『もう一度だけ会えたなら、ぼくとわたしは――』

美羽さんと会えますように――十和田航平と椿美羽の意識が入れ替わった1年から10年後、小説家になる夢を叶えた航平は、サイン会で美羽の娘・明里と再会する。10年前の不思議な出来事を航平から打ち明けられた明里は、美羽にもう一度だけ会えないかと願う。『ぼくが生きるということは、きみが死ぬということ』の、その後の物語。
├ 辻堂ゆめ

【読書】辻堂ゆめ『残火』

殺人事件の加害者家族と被害者家族――一つ選べと言われたら、あなたはどちらになりたいですか?14年前の産院放火殺人事件の被害者家族3人が誘拐された。警察は呆気なく被疑者に辿りつくが、被疑者は14年前の事件の犯人・大森千彦の息子・湊川潤だった。
├ 湊かなえ

【読書】湊かなえ『王国』

海の底には城がある。城に住むのは珊瑚の女王と、九人の騎士。彼らにより美しい海は守られている――生まれ故郷の海を愛する母と、国際協力事業団で海を守る仕事に就く父を見て育った浜崎朔也は、海洋学部で学び、旅行代理店を経て、ウェルネス・ツーリズムの会社〈海の王国〉を興したが…
▼著者 ハ行

【読書】福田和代『ディープフェイク』

自分が攻撃にさらされるまでは、SNSの中傷なんて無視すればいいと考えていました――熱血教師の湯川鉄夫が元教え子と性的関係を持ったと、突然週刊誌が報じた。さらに、SNS上には湯川が生徒に体罰を与えるフェイク動画がアップロードされる。湯川は自宅待機となり、別居中の中学生の娘は自殺未遂を図る…
├ 坂木司

【読書】坂木司『ウィンター・ホリデー』

「受け取ってくれて、ありがとう」元ヤンで元ホストの沖田大和は、〈ハチさん便〉のセールスドライバー。夏休みに突然現れ、ひと夏を一緒に過ごした小学生の息子・進が冬休みを利用して大和の家にやってきた。クリスマスとお正月を一緒に過ごすふたりだったが、大和は元日から仕事の呼び出しを受けて、なかなか進と遊んでやることができない。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『永遠の記憶』

なあ湯川、俺はこれまでどれぐらいおまえの世話になっただろうな――警視庁捜査一課の内海薫が刺された。犯人の男は飛び降り自殺を図ったものの、奇跡的に軽傷ですんだが、完全黙秘を貫く。物理学者の湯川学の助言から、やがて内海に恨みを抱く若い女性が捜査線上に浮上するが…
├ 笹本稜平

【読書】笹本稜平『大岩壁』

立原祐二と木塚隆、倉本俊樹の3人は、標高8126m、世界第9位のナンガ・パルバットの冬期初登頂に挑んだが、頂上まであと一歩のところで悪天候に見舞われた上、倉本が重篤な高所障害を発症した。3人は登頂を断念したが、倉本が下山中の事故で亡くなってしまう。6年後、立原と木塚はナンガ・パルバットへの再挑戦を決断するが、パーティに加えてほしいと接触してきたのが倉本の歳の離れた弟・晴彦だった。
├ 岩井圭也

【読書】岩井圭也『追憶の鑑定人』

何人たりとも、他人の人生を規定する権利はない。たとえモンちゃんが嫌がろうとも、私は土門誠に関わり続ける。それが私のやり方だから――彼に鑑定できない証拠物なら、他の誰にも鑑定できないと、「最後の鑑定人」との異名をつけられた土門誠。土門が開いた民間鑑定所を大学教授の猪狩愛が訪れる。彼女は土門の学生時代を知る数少ない友人のひとりだったが…
├ 拓未司

【読書】拓未司『紅葉する夏の出来事』

高校受験の失敗を機に不良仲間と付き合うようになり、両親との確執が深まる悠馬。独立を機に転落の道を歩みはじめた元エリートサラリーマンの伊東。全身を真っ赤に染め、ゴミ屋敷に住むRB(レッド・ばあさん)。トイレの修理にRBの家を訪れた伊東は、あるものを発見する。
└ 近藤史恵

【読書】近藤史恵『ガーデン』

火夜が帰ってこないんです――小箱を抱えた奥田真波が、今泉文吾探偵事務所を訪ねてきた。一緒に暮らしている火夜が、2週間前から帰ってこないのだという。さらに、火夜のものと思われる小指が届けられた。ただ事ではないと判断した今泉は、弟子の山本とともに火夜の行方を追う。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『吸血鬼と炎の雨』

天からは〈炎〉が降ってくるのだ――昼下がりの公園で、フォン・クロロックと娘のエリカは、自称予言者から「恐ろしい地獄の日がやって来る」と訊かされる。そして後日、炎に包まれた飛行機が空から降ってきた。飛行機を撃墜したR国は、「AIが飛行機に危険人物が乗っていると判断した」と声明を発表した…
├ 嶋中潤

【読書】嶋中潤『ここでは祈りが毒になる』

東日本成人矯正医療センター函館分院で、2名の受刑者が立て続けに死亡した。いずれも病死と判断されたが、のちに別の受刑者が2人の死の原因が毒だったと言い出す。はたして、2人は毒死なのか?また、毒の入手経路は?2人の主治医だった金子由衣は、謎の解明を進めるが…
├ 秋吉理香子

【読書】秋吉理香子『雪の花』

バブルの波に乗り、中古車、輸入車の販売店を興した男性は、バブルの崩壊とともにすべてを失った。夫婦で故郷の福井に戻り、心中を計ろうとしたふたりが目にしたものとは…バブル崩壊、不景気、リストラなど、社会の大きな流れの中で人生を左右された人々の苦悩と切なさを描いた4編の短編集。
├ 相沢沙呼

【読書】相沢沙呼『invert 城塚翡翠倒叙集』

あなたは探偵の推理を推理することができますか?完璧な犯行計画による殺人、鉄壁のアリバイ。殺人は事故や自殺としてかたづけられたはずだった。城塚翡翠が現れるまでは…霊感によって見えないはずのものが見える翡翠によって追い込まれていく犯人目線で事件の解決までを追った倒叙作品集。
▼著者 ナ行

【読書】新田次郎『孤高の人』

昭和初期、登山が限られた裕福な人々のものだった時代に、社会人登山家の草分けとして、日本アルプスの山々をひとり疾風のように踏破していった”単独行の加藤文太郎”。その強烈な意思と個性により、雪山登山だけでなく、仕事においても独力で道を切り拓いていった孤高の天才の青春を描いた長編。
├ 藤崎翔

【読書】藤崎翔『ある謎解き作家の遺書』

僕の死の真相は、次の謎をすべて解いた時に明らかになります――謎解きイベント制作会社の謎解き作家・舟木亮太朗が、マンションのベランダから飛び降り自殺した。部屋の中には、謎解きが16問残されていた。警察に依頼された同僚たち4人は、舟木が残した謎解きを次々と解いていくが…