レビュー

├ 秋吉理香子

【読書】秋吉理香子『雪の花』

バブルの波に乗り、中古車、輸入車の販売店を興した男性は、バブルの崩壊とともにすべてを失った。夫婦で故郷の福井に戻り、心中を計ろうとしたふたりが目にしたものとは…バブル崩壊、不景気、リストラなど、社会の大きな流れの中で人生を左右された人々の苦悩と切なさを描いた4編の短編集。
├ 相沢沙呼

【読書】相沢沙呼『invert 城塚翡翠倒叙集』

あなたは探偵の推理を推理することができますか?完璧な犯行計画による殺人、鉄壁のアリバイ。殺人は事故や自殺としてかたづけられたはずだった。城塚翡翠が現れるまでは…霊感によって見えないはずのものが見える翡翠によって追い込まれていく犯人目線で事件の解決までを追った倒叙作品集。
▼著者 ナ行

【読書】新田次郎『孤高の人』

昭和初期、登山が限られた裕福な人々のものだった時代に、社会人登山家の草分けとして、日本アルプスの山々をひとり疾風のように踏破していった”単独行の加藤文太郎”。その強烈な意思と個性により、雪山登山だけでなく、仕事においても独力で道を切り拓いていった孤高の天才の青春を描いた長編。
├ 藤崎翔

【読書】藤崎翔『ある謎解き作家の遺書』

僕の死の真相は、次の謎をすべて解いた時に明らかになります――謎解きイベント制作会社の謎解き作家・舟木亮太朗が、マンションのベランダから飛び降り自殺した。部屋の中には、謎解きが16問残されていた。警察に依頼された同僚たち4人は、舟木が残した謎解きを次々と解いていくが…
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『悪夢の果て』

大学教授の日下良治が目を覚ますと、モンペ姿の妻・文代が泣いていた。息子の達郎のもとに”赤紙”が届いたのだと言う。21世紀に生きていたはずの日下は、昭和20年にタイムスリップしていたのだった。高校をサボってばかりだった達郎は、「お国のために死ねれば本望です!」と、出征していった…
├ 知念実希人

【読書】知念実希人『螺旋の手術室』

3つ重なる偶然はない、それは必然だ――純正医科大学付属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。冴木と教授の座を争っていた候補もまた暴漢に襲われ殺害された。さらに、冴木の手術の執刀医だった海老沢教授もまた謎の死を遂げる。父のあとを追って純正医科大学付属病院の医師になった冴木裕也は、ひとり調査をはじめるが…
▼著者 ナ行

【読書】南原詠『シルバーブレット メディカルドクター・黒崎恭司と弁理士・大鳳未来』

ベンチャー企業フラーリンが販売する進行性の難病FJAPの特効薬に対して、大手製薬会社から特許権の侵害を理由に製造中止を求める警告書が届いた。しかも、3社から…弁理士の大鳳未来はフラーリンからの依頼を受けて調査をおこなうが、3社の特許を侵害しているのは事実らしい。なぜ、大手製薬会社が零細企業に対して警告書を送ってきたのか?
├ 歌野晶午

【読書】歌野晶午『ずっとあなたが好きでした』

北海道の小学校に突然東京から転校してきた女の子。アルバイト先で知り合った女の子。通学電車の中で一目惚れした女子高生。合コンで知り合った年上のOL。恋人と繰り広げるピロートーク。パリで知り合ったミュージカル女優志望の女性。還暦を迎えてから再会した小学校の同級生…恋はいつでも特別なもの。
└ 米澤穂信

【読書】米澤穂信『倫敦スコーンの謎』

小市民としてつつましく暮らすことを目標にしている小鳩くんと小佐内さんは、しばしば奇妙な謎に遭遇してきた。そうした謎のほとんどは「解くべき問題」として提示されたけれど、誰も気づいていない奇妙さにふたりがいち早く気づくということもたまにはあった…
├ 柚月裕子

【読書】柚月裕子『誓いの証言』

人は変わるんだよ。よくも悪くもな――弁護士の佐方貞人の学生時代の同級生・久保利典が逮捕された。罪名は不同意性交等罪。クラブのホステスをアフターに連れ出し、睡眠薬を飲ませて行為に及んだと被害届が出されたが、久保は同意の上だったと言う。佐方は事件について調べはじめるが…
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『白い夜のセレナーデ 杉原爽香53歳の冬』

〈G興産〉社長・田端将夫の息子・良久が発起人となった〈演劇祭〉のスポンサー探しがようやく落ち着いた頃、1番のスポンサーである〈KM建機〉のワンマン社長・八木沢公夫の17歳の娘に、良久が性的暴行を加えるという事件が発生した。〈演劇祭〉は、実行責任者である杉原爽香の不祥事によって開催が危ぶまれているとの噂が流れる。
▼著者 マ行

【読書】森村誠一『白の十字架』

東京都内の空き地で、大学生が殺害されているのが発見された。大学生は刑事の妻・一柳美緒と密会中、強盗に襲われたのだった。登山家の高浜の名前が捜査線上に浮かぶが、高浜はヒマラヤ山脈のネパルチュリ頂上へのアタック中に消息を絶っていた。高浜とともにネパルチュリにアタックした津雲は、高浜の遺体回収のための登山を計画するが…
├ 早坂吝

【読書】早坂吝『探偵AIのリアル・ディープランニング』

AIがテロリスト集団と対決?!人工知能の研究者だった合尾創は、双子のAI相以と以相を遺して密室の中で謎の死を遂げた。息子の輔は探偵AIの相以とともに父の死の謎を解き、〈AI探偵事務所〉を開く。一方、犯人AIの以相はテロリスト集団〈オクタコア〉に奪われ、現実世界での犯行に悪用されようとしていた。
▼著者 ア行

【読書】五十嵐貴久『炎の塔』

銀座に誕生した高さ450メートルの超高層ビル〈ファルコンタワー〉のオープン当日、漏電が原因で小火が発生した。防火設備を過信するあまり対応が遅れ、複数のフロアで出火。タワーは崩落の危機に瀕する。その頃、最上階では、東京都知事をはじめとしたゲストを招いたイベントが開催されており、1000人もの人々が取り残されていた。
▼著者 ナ行

【読書】野宮有『殺し屋の出世術』

より巣ヶ谷一家に貢献してくれた人間を次期代表に指名する――凄腕営業マン鳥井一樹が殺人請負会社〈極東コンサルティング〉に入社してから半年、不在となっている社長の椅子をかけて、上部組織〈巣ヶ谷一家〉の鷹見と出世レースを行うことになる。鳥井は出来レースを制して、敗者に与えられる死から逃れることができるのか?
├ 笹本稜平

【読書】笹本稜平『還るべき場所』

希望が自分から歩いてきてくれたな。こういう嬉しいことがあるから、人生というのはやめられん――4年前、矢代翔平はK2でパートナーの栗本聖美を失った。それ以来山から離れていた翔平は、山岳ツアー会社を営む板倉亮太から電話を受ける。公募登山でブロードピークへお客さんを登らせた直後にK2を登らないかというのだ。
├ 谷春慶

【読書】谷春慶『筆跡鑑定人、東雲清一郎は、書を書かない 鎌倉の花は、秘密を抱く』

文字は嘘をつかない。本当に鑑定していいんだな?毒舌家で変人の書道家・東雲清一郎は、筆跡鑑定もおこなうが、文字を見るとその文字に込められた想いを読み解くことができる。書店の手書きポップ、鎌倉の寺社を巡った御朱印帳…鎌倉を舞台に、文字と書、人の想いに纏わる事件を解き明かす。
▼著者 サ行

【読書】櫻田智也『失われた貌』

山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首を切り落とされた死体が発見された。周到に身元を隠された死体だったが、間もなく身元が明らかになる。間を置かずして発見された殺人事件現場に住んでいた男だったのだ。一方、警察署には死体が自分の父親ではないかと言う小学生が訪ねてくる。
├ 柚月裕子

【読書】柚月裕子『慈雨』

純子ちゃん事件に、冤罪の可能性がある――16年前の純子ちゃん事件で有罪判決を受けた八重樫は懲役20年の刑で服役中。それにも関わらず、16年前の事件に酷似した事件が発生する。警察官を定年退職し、妻とともに四国遍路の旅に出た神場は、旅先でその少女誘拐事件の発生を知る。
▼著者 ナ行

【読書】南原詠『ストロベリー戦争 弁理士・大鳳未来』

宮城県久郷村のイチゴ園が、新しい品種を生み出した。その名は『絆姫』。しかし、出荷前日、大手商社の大中山物産から警告書が届いた。『絆姫』は3年前に大中山物産が商標登録しており、その侵害というのだ。相談を受けたミスルトウ特許法律事務所の弁理士・大鳳未来は、『絆姫』の出荷の停止を指示する。
├ 太田忠司

【読書】太田忠司『ミステリなふたり』

京堂景子は愛知県警捜査一課の警部補。捜査の陣頭指揮を執る立場にあり、同僚からは「鉄女」や「氷の女」と呼ばれているが、家に帰ると8歳年下の夫・新太郎にメロメロ。新進イラストレーターである新太郎は、景子から事件の話を訊いて、犯人を言い当てる安楽椅子探偵だった。
▼著者 ヤ行

【読書】夢枕獏『神々の山嶺』

そのカメラは、ジョージ・マロリーがエヴェレスト登頂に成功したか否かの論争に決着をつけるものかも知れない。カメラマンの深町誠はカトマンドゥの裏街で古いコダックを入手した。そのカメラの過去を追った深町は、伝説の孤高の単独登攀者・羽生丈二と出会う。羽生はひっそりとネパールに住みつき、エヴェレストに挑むタイミングを計っていた。
▼著者 サ行

【読書】白井智之『そして誰も死ななかった』

大亦牛汁ら5人のミステリ作家は、同じく作家の天城菖蒲に招待され、東京からクルーザーで丸1日の距離にある条島へ招待される。しかし、条島はもぬけの殻。仕方なく大亦らは天城館で宿泊することになるが、次々と作家らが殺害されていく。そして誰もいなくなったとき、本当の”事件”の幕が開く。
├ 望月麻衣

【読書】望月麻衣『京都寺町三条のホームズ23 アートの巡礼 後編』

最後の1枚は、原点に還る――ロンドンに到着した清貴と葵だったが、清貴は絵画の盗難事件の調査のために、別行動をとる。イギリス人人気作家ロビン・キーストンが自らの小説『巡礼』の表表紙、裏表紙、挿絵のために描いた22枚の原画を異なる角度から追うことになった2人だったが…